野菜摂取量推定機「ベジチェック®︎ 」に関する研究結果 野菜ジュースの継続摂取で皮膚のカロテノイド量が増加することを確認

カゴメ株式会社 (代表取締役社長:山口聡 本社:愛知県名古屋市) は、野菜ジュースの継続摂取によっ て、皮膚のカロテノイド※1量が増加することを、野菜摂取量推定機「ベジチェック®」を用いた試験で確認いたしま した。本研究内容は、Diseases 誌に投稿し、2020 年 12 月 31 日にオンラインで公開されました※2。

■「ベジチェック® 」について
ドイツの Biozoom services 社と当社が共同開発した機器です。皮膚のカロテノイド量を測定することで、「野 菜摂取レベル」(皮膚のカロテノイド量)及び推定野菜摂取量(g)を表示します。LED を搭載したセンサーに手の ひらを当て、数十秒で測定が完了することから、利用者がその場で結果を見ることができる簡便さが特徴です。 企業や自治体の健康増進支援ツールとしてご活用いただいています。
参考: https://www.kagome.co.jp/library/company/news/2019/img/190625_0700902.pdf

■本研究の目的
当社はこれまでに、皮膚のカロテノイド量(「ベジチェック®」で測定した野菜摂取レベル)が野菜摂取量と相関 することや、メタボリックシンドロームの指標と関連することを報告しています※3。本研究では、野菜ジュースの継 続摂取が、皮膚のカロテノイド量の増加に影響を与えるかを明らかにすることを目的とし、「ベジチェック® 」を用い た介入試験を実施しました。

■試験方法
26 人の健康な成人を対象に、野菜ジュースを 1 日 200ml、4 週間摂取してもらう試験を行いました。試験期間 中は、「ベジチェック®」を用いて皮膚のカロテノイド量(野菜摂取レベル)を測定し、経時変化を評価しました。
また、野菜ジュース摂取期間前から摂取後にかけて、定期的に採血を行い、血液中のカロテノイド濃度を分析 しました。

■結果と考察
野菜ジュースの継続摂取により、血液中のカロテノイド濃度は増加しました(図 1)。また、野菜摂取レベルは 血液中のカロテノイド濃度に 2~4 週間遅れて増加しました(図 2)。これより、野菜ジュースに含まれるカロテノイ ドが体内に吸収され、血液に入り、その後、皮膚へ移行することが示されました。血液中から皮膚への移行は 2 ~4 週間かかることがわかりました。
また、野菜ジュース摂取前の血液中のカロテノイド濃度と野菜摂取レベルとの相関性を解析したところ、有意 な正の相関が得られました(r=0.699, p<0.05)。これより、血液中のカロテノイドが多い人ほど、野菜摂取レベルが 高くなることがわかりました。人間はカロテノイドを体内で合成できないため、血液中のカロテノイドは食事に由来 します。これまでの研究で野菜摂取量と野菜摂取レベルが相関することを報告していますが、本研究でも同様 の事実が確認できました。

*摂取前期間、摂取後期間は野菜ジュースの摂取を制限している。
*血中カロテノイド濃度は採血ポイントごとの値を表示。野菜摂取レベルは 1 週間ごとの平均値を表示。
*ベジチェックで表示される値はあくまで目安です。ベジチェックは医療機器ではありません。

※1:カロテノイド
野菜(特に緑黄色野菜)や果実に広く含まれる、赤~橙~黄色の色素。にんじん等の緑黄色野菜に豊富なβ-カロテン やルテイン、トマト・スイカの赤い色素であるリコピン、温州ミカンの β-クリプトキサンチンなどがその代表です。摂取す ることで体内に吸収され、皮膚にも蓄積することがわかっています。総じて強い抗酸化作用(一重項酸素消去作用)を 有することから、その積極的な摂取による健康効果が期待されています。また、カロテノイドの一部(β-カロテンや αカロテン、β-クリプトキサンチン等)には、体内に吸収された後にビタミン A に変換されるプロビタミン A としての役 割を介して健康に寄与するものもあります。

※2:Diseases 誌に受理された論文の書誌事項
Hiroki Hayashi, Ikuo Sato and Hiroyuki Suganuma,
“Cutaneous Carotenoid Level Measured by Multiple Spatially Resolved Reflection Spectroscopy Sensors Correlates with Vegetable Intake and Is Increased by Continual Intake of Vegetable Juice” Diseases. 2020 Dec 31;9(1):E4. doi: 10.3390/diseases9010004.

※3:2020 年 7 月 7 日ニュースリリース
皮膚のカロテノイド量が多いほどメタボの指標となる数値が健康的であるという関係性を岩木健康増進プロジェクト健 診で解明
https://healthcare.kagome.co.jp/news/post28

*野菜ジュースは原料野菜の全成分を含むものではありません。不足しがちな野菜を補うためにお役立てください。

【本 件 のお問 い合 わせ先 】
カゴメ株式会社 経営企画室 広報グループ
北川、太田
TEL / 03 - 5623 - 8503

ニュース一覧へ戻る

ニューストピックス

こちらのニュースもおすすめ

すべて見る

お問い合わせ

まずはお気軽にお問い合わせください。

すぐに使えるお役立ち情報

資料ダウンロード