「自己モニタリング」が人の健康行動に与える影響とは? ~ベジチェック®の測定が野菜摂取量の増加に役立つ理由~

関連資料を無料でご利用いただけます

資料ダウンロード

皆様、突然ですが日本人の1日の野菜摂取の目標量をご存じでしょうか?厚生労働省は、健康日本21において、1日の野菜摂取目標量を「350 g」と定めており、様々な場所や方法で啓発してきていますので、このコラムを読んでいらっしゃる多くの皆様は日本人の1日の野菜摂取の目標量を知っているかと思います。それでは、皆様ご自身が昨日1日でどれだけ野菜を食べたのか、また、過去1ヵ月を振り返って、1日あたりどれくらい野菜を食べたのか、と質問された場合はいかがでしょう?目標量を答えられた方でも、自分の食生活を振り返り、実際の野菜摂取量を答えられる方はあまりいらっしゃらないと思います。

今回は、野菜を多く食べることや、体重をコントロールすること、といった健康行動をする上で、自分の状態を知ること、すなわち自己モニタリングをすることの重要性についてお話させていただきます。

さて、皆様の中でも、最近ちょっと太ってきたような気がするので、ダイエットしなきゃな、などと考えた経験がある方は多いのではないでしょうか。そんな時、皆様が最初にすることは何でしょう。多くの方が、まずは体重計にのって今の体重を測り、愕然としたうえで、どれくらいの期間で何kgの体重を減らすぞ、と目標を立てることではないでしょうか。もしくは、メジャーで腹囲を測定される方もいるかもしれません。目標を決めたら摂取カロリーを制限したり、運動をしたりして生活習慣を改善した上でその成果を確かめるために体重や腹囲を測定されることと思います。

それでは、皆様がダイエットする際に体重計やメジャーがない、となったらどうでしょう?自分の体重が今何kgわからない、あと何kg痩せれば良いのかわからない、生活習慣を改善しても、果たしてどれくらい効果があったのかがわからない・・・・。そんな状況ではダイエットなんてうまくいきませんよね。実際、ダイエット中の人を対象とした研究で、体重測定頻度が高い人は体重が減りやすく、体重を1週間以上測定しない人は体重が増えやすい、という結果が報告されています。※1)


24046444_mベジチェック‗新センサー測定をはじめる

 

カゴメは、自分がどれだけ野菜を食べているのか、目標までどれくらい野菜を食べればよいか、食生活を改善してどれだけ野菜を食べるようになったのか、を簡単に知ることが出来るデバイスとして、「ベジチェック®」を開発し、提供しております。つまり、ベジチェックは、野菜をしっかり食べよう、という食生活改善をする上での体重計やメジャーと同じ役割をはたすことができると考えられます。

そこで、我々は定期的なベジチェックの測定が野菜摂取量に与える影響を明らかにする研究を実施しました。これは、管理栄養士による食育セミナーの受講と、一定数の野菜飲料を無料配布することによる環境サポートを提供した人々に対し、半数の方は1週間に1回以上のベジチェックの測定を実施し、半数の方はベジチェックによる測定を実施しなかった場合の野菜摂取量に与える影響を検証したものです。

この研究の結果、最初は皆、野菜摂取量が増加しますが、ベジチェックを測定しなかった人達は無料配布した野菜飲料がなくなる時期あたりから野菜摂取量が徐々にもとにもどってしまうのに対し、定期的なベジチェックの測定を実施した人達は、無料の野菜飲料がなくなる時期以降も増加した野菜摂取量が維持されることが明らかになりました。※2)

ベジチェックの測定を実施した人達は、食生活改善の成果がベジチェックの測定値の変化として理解できたことで、環境サポートなどがなくても、自分たちで食生活改善を維持していたのではないか、と考えられます。

220929_01

体重にしろ、野菜摂取量にしろ、努力して行動を変えた成果があらわれると、うれしいものですし、自信もつきます。また、それをまた悪化させることはもったいないと感じるのかもしれません。

 

なかなかダイエットや食生活改善がうまくいかない、続かない、といった方は具体的なダイエットや食生活を変える前に、まずは自己モニタリングをできるように準備して、定期的に自己モニタリングを実施する癖をつけることが、改善の助けになるかもしれません。

なお、ベジチェックの常設一覧は下記にご案内しておりますが、ベジチェックを測れる場所が近くにない方は、ぜひ片手1杯に載せられる野菜量が約60gであることを活用したベジハンドを毎食記録いただくことで、毎日の野菜摂取量をモニタリングすることができますので、ぜひお試しください。

 

ベジチェック常設一覧はこちら:https://healthcare.kagome.co.jp/news/post52

ベジハンドのご案内はこちら:https://healthcare.kagome.co.jp/vegehand

 

※1)Helander EE, Vuorinen AL, Wansink B, Korhonen IKJ (2014) Are Breaks in Daily Self-Weighing Associated with Weight Gain?. PLOS ONE 9(11): e113164.
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0113164

※2)信田幸大, , 栄養学雑誌, 2022

 

カゴメのサービスを見る

このコラムの著者

監修:カゴメ株式会社 信田 幸大の画像

監修:カゴメ株式会社 信田 幸大

2003年カゴメに入社。植物性乳酸菌の機能性研究を経て野菜成分の体内吸収に関する研究に携わる。日本人の野菜摂取量増加のために人の食に関する意識や行動を変えるための研究テーマを掲げ、カゴメの健康サポートプログラムの開発と効果検証を担う。

健康コラム

こちらのコラムもおすすめ

すべて見る

お問い合わせ

まずはお気軽にお問い合わせください。

すぐに使えるお役立ち情報

資料ダウンロード