こんにちは!今回は健康経営エキスパートアドバイザーの湯地高廣と、管理栄養士の北田千晶の2人体制でお送りいたします。
8月ももう下旬。厳しい暑さが続き、疲れが溜まっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかく出勤したのに、何となく体調が悪くてパフォーマンスが出せていない…そんな状態のことをプレゼンティーイズムといいましたね。
*参考:プレゼンティーイズムに関するコラムはこちら
https://healthcare.kagome.co.jp/column/basic_knowledge
実は食生活とプレゼンティーイズムをはじめとした労働生産性に関わる要素にはさまざまな関係があったのです。今回は海外の研究結果に加え、ベジチェックを使った野菜摂取とワークパフォーマンスとの関係についてお話ししましょう。
・野菜・果物不足の状態では労働生産性が低下するリスクが増加!?
オランダの会社員約1万名を対象として、食生活や身体状況と労働生産性について研究が行われました。そこではなんと「野菜・果実を摂取する頻度が少ない人において労働生産性が30%以上低くなるリスクが1.22倍(*1)」という衝撃的な数字が。
・野菜・果物の摂取量が多い人は自己効力感が高い?
野菜や果物の摂取量とメンタルヘルスとの関係を調べた約6,000件の研究を分析した論文では、「野菜・果物の摂取量が多い人は自己効力感が高く、心理的苦痛のレベルが低い(*2)」ことがわかったそうです。自己効力感は今やビジネスパーソンにとって必須の能力ですよね。
*参考:自己効力感とは
セルフ・エフィカシーとは、ある行動をうまく行うことができるという「自信」のことをいい、日本語では自己効力感と呼ばれます。人がある行動へのセルフ・エフィカシーを強く感じていると、その行動を行う可能性が高くなり、その行動をするための努力を惜しまず、失敗や困難を伴っても諦めにくいと考えられます。(*3)
手の平を当てるだけで野菜摂取量を推定する機械、ベジチェックを導入してくださった企業様にご協力いただき、推定野菜摂取量とワークパフォーマンス※についてどのような関連があるのかを調べました。その内容を一部ご紹介します。
※この記事内ではワークパフォーマンスとしてプレゼンティーイズムを測定しています。
*参考:ベジチェックに関するコラムはこちら
https://healthcare.kagome.co.jp/column/vegecheck
・ベジチェックの推定野菜摂取量とワークパフォーマンス
推定野菜摂取量が350g以上の方は350g未満の方と比較して、ワークパフォーマンスが有意に高い結果となりました。
(p <0.05) (N社従業員対象358名:女性347名、男性11名)
*質問内容
病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事を評価してください。(2021年6月調査)
・健康管理に関する自己効力感とワークパフォーマンス、野菜摂取量の関係
自分の健康管理能力に関して「非常に自信がある、自信がある」と答えた方(自己効力感高群)は、「どちらでもない、やや自信がない、自信がない」と答えた方(自己効力感低~中群)と比べてワークパフォーマンスや、野菜摂取レベルが有意に高い結果となりました。
(p<0.05) (N社従業員対象361名 女性:348名 男性:13名)
*質問内容(ワークパフォーマンス)
病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事を評価してください。
*質問内容(健康管理に関する自己効力感)
自身の健康管理能力にどの程度の自信がありますか?(2021年6月調査)
・ベジチェックを導入してくださった企業保健師様の実際の声
実際にベジチェックを導入し、野菜とワークパフォーマンスの調査に協力してくださった保健師の方からは、食事の最初に野菜を摂る人が出てきた、食べすぎ防止になる、との声もいただきました。
ワークパフォーマンスには運動や睡眠などさまざまな要因が影響します。
その中でも今日から気を付けられる食生活。
健康経営の“はじめの一歩”に悩んでいる方は、野菜の視点から食習慣の改善を目指すカゴメの健康サービス事業を試してみませんか?
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参考資料
(*1) Robroek SJ, van den Berg TI, Plat JF, et al., Occup Environ Med., 2011
(*2) Dominika G?abska et al., Nutrients, 2020
(*3) e-ヘルスネット 「セルフ・エフィカシーを高めるポイント」