皮膚カロテノイド量が多い人ほど 労働生産性に関連した指標が良好な可能性が明らかに~第30回日本健康教育学会で学会長賞を受賞~

カゴメ株式会社(代表取締役社長:山口聡 本社:愛知県名古屋市)は、健康サービス事業を通じて、企業の健康経営の推進をサポートしております。この度、健康経営を推進する上で、重要な指標である労働生産性と、皮膚カロテノイド量から推定した野菜摂取量との関係を調査しました。ベジチェック(※1)により推定野菜摂取量がほぼ350g350g以上と判定された方は、労働生産性に関わる指標が良好な可能性があることを明らかにしました。本研究は、山野美容芸術短期大学の新井卓二教授と共同研究を行い、第30回日本健康教育学会学術大会(2022723-24日、獨協医科大学)で学会長賞を受賞しました。

 

本研究の目的

厚生労働省が推進する「健康日本21(第二次)」では、成人11日当たり350gの野菜摂取が目標とされていますが、日本人の平均野菜摂取量は280.5gと目標に達していないのが現状です(2)。特に、勤労世代は野菜摂取量が少なく、健康の維持増進のために野菜摂取を促す必要性が高いと考えられています。カゴメは、企業が健康経営の一環として野菜摂取量増加施策に取り組むことで、勤労世代の野菜摂取量の増加促すことが出来るのではと考えております。しかし、これまで日本における野菜摂取量と労働生産性に関わる指標との関係が明確でないため、健康経営としての野菜摂取は重要視されていませんでした。そこで、本研究は、勤労者を対象として、野菜摂取量と関連している皮膚カロテノイド量と労働生産性に関わる指標との関連を評価しました。

 

方法と結果

男女980名(男性588名、女性392名)の勤労者を対象にプレゼンティーイズム、ヘルスリテラシー、幸福度等の労働生産性に関わる指標についてアンケートに回答してもらいました。その後、「ベジチェックを用いて皮膚のカロテノイド量(野菜摂取レベル)を測定し、推定野菜摂取量から野菜不足群(推定野菜摂取量150g未満~300g)、野菜充足群(推定野菜摂取量ほぼ350g350g以上)の2群に分け、労働生産性に関わる指標を評価しました。その結果、男性では野菜充足群でヘルスリテラシーや幸福度が有意に高く、女性ではプレゼンティーイズムによる労働生産性損失割合が有意に低い結果となりました。以上より、性差はあるものの野菜摂取量はプレゼンティーイズムをはじめとした労働生産性に関わる指標と関連していることが示唆されました。

 

<研究概要>

【研究方法】

 国内にある企業79事業所に勤務し、研究への参加同意が得られた1105名を対象とし、プレゼンティーイズム、ヘルスリテラシー、幸福度等の労働生産性に関わる指標についてアンケート調査に回答してもらいました。その後、「ベジチェックを用いて皮膚のカロテノイド量(野菜摂取レベル)を測定しました。回答に欠損の無い980名(男性588名、女性392名)を解析対象者としました。「ベジチェック」を用いて野菜摂取量を推定し、野菜不足群(推定野菜摂取量150g未満~300g)、野菜充足群(推定野菜摂取量ほぼ350g、350g以上)の2群に分け、労働生産性に関わる指標を評価しました。

★評価項目

プレゼンティーイズム:東大一項目版を使用し、100%値から差し引いた割合により評価

ヘルスリテラシー:CCHL Communicative and Critical Health Literacy)を使用

幸福度:SWLS (Satisfaction With Life Scale)日本語版を使用

 

【結果】

 男性では野菜充足群でヘルスリテラシーや幸福度が有意に高く、女性ではプレゼンティーイズムによる労働生産性損失割合が有意に低い結果となりました。以上より、性差はあるものの、野菜摂取量はプレゼンティーイズムをはじめとした労働生産性に関わる指標と関連していることが示唆されました。

小橋賞図表220817-1

【まとめ】

  • 性差はあるものの、野菜摂取量はプレゼンティーイズムをはじめとした労働生産性に関わる指標と関連していることが示唆されました。
  • 本研究の結果は第30回日本健康教育学会(723日)にて口頭発表し学会長賞を受賞しました。

 

※1 「ベジチェック」…センサーに手のひらを当て数十秒で、自身の推定野菜摂取量(g)が表示されます。その場で結果を見ることができる簡便さが特徴で、野菜摂取の状況が明確にわかり、目標管理がしやすくなることで行動変容を促すことが期待できます。

※2 出典:厚生労働省 令和元年国民健康栄養調査

220817 小橋賞北田さん

<報道機関様むけのお問い合わせ先>

カゴメ株式会社 経営企画室

広報グループ 堀江

 TEL:03-5623-8503

<サービスに関するお問い合わせ先>

カゴメ株式会社 健康事業部

TEL:048-600-0043

E-mail: kagome.happy-wellness@kagome.co.jp

 

 

 

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